逸ノ城、遠藤に完敗…上体浮く弱点露呈

 「大相撲初場所」(1月11日初日、両国国技館)

 大相撲で注目の両雄が稽古場でぶつかり合った。モンゴル出身の関脇逸ノ城(21)が22日、埼玉県草加市の追手風部屋へ初めて出稽古し、幕内遠藤(24)と14番取った。逸ノ城はこの日、今年のプロスポーツ界で最も活躍した選手や団体を表彰する日本プロスポーツ大賞の最高新人賞に選ばれた。

 各界の人気者、逸ノ城と遠藤が初場所(来年1月11日初日・両国国技館)を前に、早くも火花を散らした。両者は巡業の稽古場で手合わせしたことがあるものの、相撲部屋では初。本場所での対決はなく、10月の全日本力士選手権の幕内トーナメント1回戦で顔を合わせた際は、逸ノ城が遠藤を寄り切った。

 この日、逸ノ城は当たってすぐに上体が浮く欠点を露呈し、体重約200キロが相手の寄りにあっさりと屈する場面が目立った。5勝9敗と精彩を欠き「また、あしたもあるので頑張ります」とだけ言い残して引き揚げた。

 逸ノ城は23日も追手風部屋に出向く予定で、師匠の湊親方(元幕内湊富士)は「相撲のうまい力士とやれば、いろいろ分かる。遠藤はいい相手だ」と弟子の奮起を願った。

 先場所10勝し、幕内上位へ復帰が確実な遠藤は面目躍如。右前まわしを引く得意の体勢や突き、押しの攻めが光り「あそこまで大きい力士と稽古をする機会は、そんなにない。プラスにしていきたい。ごまかしで勝つのではなく、前に出ることを心掛けた」と、明るい表情だった。

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