白鵬ついにV33!大鵬の大記録超えた

 「大相撲初場所・13日目」(23日、両国国技館)

 横綱白鵬(29)=宮城野=が初場所13日目の23日、取り直しの末に、大関稀勢の里を押し倒しで破って、単独史上最多となる33回目の優勝を決めた。32回で並んでいた、昭和の大横綱大鵬の記録を抜き、5場所連続制覇で快挙を達成。また、横綱としての優勝回数も30回となり、大鵬と千代の富士(現九重親方)を超えて単独1位になった。平成の大横綱は今後、V40というさらなる高みを目指していく。

 苦しんで苦しんでついにたどりついたV33の頂の景色がまぶしい。目の前で2敗の日馬富士が敗れ、稀勢の里との直接対決に勝てば13日目で優勝が決まる大一番。白鵬は取り直しの末に栄冠をつかんだ。

 「まるで千秋楽みたいだったね。取り直しになって簡単ではなかったけど、いい相撲で見応えがあった」と充実感を漂わせながら優勝の余韻に浸った。

 1971年1月場所、大鵬が玉の海との本割-優勝決定戦に連勝して32回目の優勝を決めてから44年の歳月が流れ、ついに不滅の数字を超える瞬間がやって来た。

 死力を尽くした。最初の一番は左を差して一気に走るも、土俵際で稀勢の里の捨て身の小手投げに横転。軍配は白鵬に上がったものの、物言いがつき、両者同体とみて取り直しに。しかも投げられた際に、右太ももを激しく打ちつけていた。それでも冷静さは失わず、「攻めていたし、悪くても取り直しだと思った」とすぐに切り替えられた。

 左上手を狙った取り直しの一番も、稀勢の里の左おっつけに横向きの体勢になる大ピンチ。ところが、ここから驚異の反射神経ですぐに正面に向き直り、右張り手で空いた稀勢の里の両脇をハズ押しで一気に攻め抜く。「最後はそのまま出ようと思った」。まさに優勝にかける執念で白星をもぎ取ってみせた。

 尊敬してやまない大鵬さんを超えたとはいえ、「まだまだ。あと2番あるから」と千秋楽まで感謝の言葉は封印した。「大鵬さんの優勝回数を抜くことが恩返し」と言ってきたが、ここからはさらに記録を伸ばすことが恩に報いることになる。北の湖理事長(元横綱)も「横綱は常に優勝が目標。40回は可能な数字だ」とゲキ。誰も到達したことのない頂点へ、白鵬の新たな挑戦が始まった。

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