大鵬夫人も白鵬に注文「精進して」

報道陣の問いかけには無言で、憮然と部屋を出る白鵬(中)
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 大相撲の横綱白鵬(29)=宮城野=が初場所の勝負判定の不満から審判部を批判した問題で、初場所で白鵬に超えられるまで史上最多の優勝32回を誇った元横綱大鵬の故納谷幸喜氏の夫人、芳子さんが29日、白鵬の言動に対し「横綱として精進してほしい」と注文をつけた。白鵬はこの日も東京都墨田区の宮城野部屋に姿を見せたが、無言だった。

 “舌禍騒動”を引き起こした白鵬に、大鵬夫人から厳しい言葉が飛び出した。芳子さんはこの日、東京都江東区の施設に飾る大鵬の優勝額除幕式に出席。白鵬に「自分のことだけでなく、ただ勝つだけでなく、横綱として相撲界のことを考えて精進してほしい」と注文をつけた。

 白鵬は初場所後の一夜明け会見(26日)で、13日目の稀勢の里戦での取り直しの一番に「勝ってる相撲。子どもが見ても分かる。(勝負審判は)もっと緊張感を持ってやってもらいたい」などと審判部を批判した。

 芳子夫人は「言ってはいけないことだが、心のどこかにあったからパッと出たのでしょう」とした上で、「主人なら『前から(横綱の自覚を持てと)言っているだろう』と言ったと思う」と、天国の夫の思いを代弁した。

 大鵬は1969年春場所で連勝が45で止まった一番が誤審とされている。白鵬は一夜明け会見でこの一番を引き合いに出し、「それからビデオ判定ができたんでしょ。なのにビデオ判定は何をした?本当に悲しい思い」と不満を口にした。しかし、芳子さんによると、大鵬は判定への不満は一切漏らさなかったそうで「『自分が悪かったからだ。頑張らなくては』と言っていた」と明かした。

 白鵬はこの日午前、子供相撲大会の「第5回白鵬杯」(2月1日・両国)に参加する米国代表チームを指導。その後、宮城野部屋へ足を運び、午後6時すぎまで滞在した。部屋を出る際には、30人近い報道陣を付け人が制止し、警察官も出動する物々しさの中で表情を変えず車に乗り込んだ。大鵬夫人の言葉は果たして白鵬の耳に届くだろうか。

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