宇良、居反った!小学生相手に披露

 「大相撲春場所」(8日初日、ボディメーカーコロシアム)

 関学大から初めて角界入りする宇良(うら)和輝(22)が1日、入門した大阪府吹田市の木瀬部屋で初の朝稽古を行った。稽古後、子供力士を相手にした相撲教室では、小学生に対して、武器にする代名詞の大技「居反(いぞ)り」を披露。一方で、全国3位の中学生を楽々と担ぎ上げるなど、業師ぶりの片りんを見せた。

 稽古終了後の相撲教室。初めて土俵に足を踏み入れた宇良に対して、兄弟子から「居反れ!!」と指令が飛んだ。体重50キロに満たない小学生の懐に潜ると一瞬で後方に反って、最後は軽く転がした。平成以降、幕内では出ていない奇手を目の当たりにし、稽古場は歓声に包まれた。

 次の相手は身長170センチ、体重80キロで全国大会で3位の田中優汰君(和歌山・箕島中3年)。立ち合い、尻が地面に付かんばかりにしゃがみ込み、次の瞬間には肩に担ぎ上げた。柔道の肩車のような技で、そのまま土俵外に運んだ。

 「あれで体が動いたとかはない」と振り返る通り、子供と触れ合っただけ。それでも、レスリングのようなタックルに技のスピード感は抜きんでていた。木瀬親方(元幕内肥後ノ海)が命名した「アクロバット宇良」が周囲をワクワクさせたのは確かで、田中君は「壁でした」と目を輝かせた。

 初日の稽古は四股、腕立て伏せなど2時間。土俵には上がらなかったものの、部屋頭の幕内徳勝龍からは「自分で考えてやらないと強くならない」とゲキが飛んだ。師匠は「まだ線が細い。当たる力を付けないと。あすからはやらせるよ」と段階を踏んで育成する方針だ。

 「声をかけてもらって、うれしかった」と宇良。注目の業師が、春場所2日目からの前相撲で踏む初土俵へスタートを切った。

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