白鵬V34「いろいろ騒がせました」

 「大相撲春場所・千秋楽」(22日、ボディメーカーコロシアム)

 白鵬が日馬富士との横綱対決を寄り切りで制し、14勝1敗で自らが持つ史上最多記録を更新する34回目の優勝を決めた。元横綱大鵬以来2人目となる2度目の6連覇。新関脇照ノ富士は、大関豪栄道に小手投げで勝ち、13勝2敗で初の殊勲賞と2度目の敢闘賞を獲得した。北の湖理事長(元横綱)は夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)も好成績を挙げれば、大関昇進の可能性があることを示唆した。

 またひとつ、白鵬に勲章が加わった。2番前に照ノ富士が2敗をキープ。援護射撃に燃える同部屋の日馬富士の気迫をがっちりと受け止めた。立ち合いで突進され、左上手を許し、頭を付けられる苦しい体勢。しかし、勝機を待ち、出し投げを何度もしのいだ。

 最後は右から下手投げを打って相手の体を起こし、左上手をつかんで勝負あり。2分3秒9の大熱戦の末に白星をつかみ、34回目の優勝を手にした。10年春からの7連覇に次ぐ6連覇。6連覇を2度記録した大鵬に次ぐ、史上2人目の快挙だ。

 もっとも、支度部屋に戻ってきた白鵬は、表彰式のために大銀杏を直す間は目を閉じて無言のまま。能面のような表情が、土俵下で行われた優勝インタビューで緩んだ。春場所へ臨んだ心境を聞かれて、「いろいろ騒がせましたけど…」と答えたところで言葉に詰まると、満員の館内から大きな拍手が起こった。

 初場所の一夜明け会見で、勝負判定への不満から審判部を批判。騒動を引きずったままだったが、ファンの激励に目を潤ませた。

 黒紋付き袴に着替えるために再び支度部屋に戻ると、今度は付け人が周囲をガードして質問を受け付けなかった。パレードの旗手を務めた新十両の石浦との記念撮影では笑顔を見せた孤高の横綱。批判発言の真意を語らなくとも、“1強時代”はまだまだ続きそうだ。

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