旭天鵬、幕内出場最多に並ぶ1444回
「大相撲夏場所・4日目」(13日、両国国技館)
角界のレジェンド、西前頭14枚目の旭天鵬(40)=友綱=が元大関魁皇(42)=浅香山親方=に並ぶ歴代1位の幕内出場回数1444回を達成した。貴ノ岩を寄り切りで破り、大記録に自ら花を添えた。現在幕内在位98場所。今後は、史上2人目となる通算幕内在位100場所を目標に掲げた。
大記録達成の日に黒星では締まらない。気迫を前面に出す旭天鵬は貴ノ岩とがっぷり四つ。必死の形相で一枚まわしとなった右上手をたぐり、右から振り回した。土俵際で最後は体を入れ替え、こん身の力で寄り切った。
「俺の方が少しだけ(現役を)長くやってるから、勝負どころは(心得ている)ね」とにっこり。史上1位に並ぶ幕内通算1444回出場を自ら祝い、「言葉に表せないくらいうれしい。長い歴史を残す中で今までいっぱい人はいたわけでしょ。しかも幕内で1位は感慨深い」と喜びをかみしめた。
98年1月の新入幕からコツコツと積み重ねた。「丈夫に生んで育ててくれた親のおかげ。もうダメと思ったこともあるし助言も多くいただいた。家族の存在も大きい」。心の底から感謝を口にした。
「目標だった」という2歳上の元大関魁皇(現浅香山親方)に並んだ。「同じ一門でアドバイスもしてくれた。ずっと勇気をもらってきた」と偉大な先輩の背中を追ってきた。
史上最年長初優勝、昨年九州場所では40歳で三賞、2桁勝利など、記録を次々と塗り替えてきた。北の湖理事長は「何十年に1人出るか出ないか。まわしを取ったら強みがある。まだいける」と手放しで絶賛した。
「ずっと幕内にはこだわりがあるから」と“レジェンド”の新たな目標は幕内在位100場所。現在98場所。9月13日、41歳の誕生日を迎える秋場所で魁皇(107場所)に次ぐ史上2人目の偉業に照準を合わせた。