御嶽海、新十両Vへ初日から5連勝
「大相撲名古屋場所・5日目」(16日、愛知県体育館)
春場所で幕下10枚目格付け出しデビューした御嶽海は遠藤、逸ノ城らと並んで昭和以降最速の所要2場所で新十両昇進を果たした。勢いそのままに幕内経験者の翔天狼を一気に押し出す。気づけば初日から唯一の5連勝だ。
「あんまり覚えていない。最後、張られたのは覚えているけど…」。細かな内容こそ頭から吹っ飛んだが、「きょうは足と手がよく出ていたと思う」と手応えはバッチリだ。
しこ名の由来になった御嶽山(おんたけさん)では昨年9月の噴火で、まだ6人が行方不明になっている。今月下旬の再捜索を前にした12日、長野県警などの先遣隊が入山。そのことを知らされると一瞬、表情を曇らせたが「勝ち続けて地元を勇気づけたいです」と言葉に力を込めた。
6日目に勝てば新十両初日から6連勝。2012年初場所の千代大龍は8連勝して優勝を飾っている。「期待に応えなきゃいけない。自分の相撲が取れれば勝てると思います」。1929年1月に武蔵山の持つ歴代1位の11連勝の記録と新十両Vも狙える木曽の星が十両の土俵で輝きを放ち続ける。