白鵬初黒星 V35へにわかに暗雲漂う

 「大相撲名古屋場所・10日目」(21日、愛知県体育館)

 横綱・白鵬(30)=宮城野=が、1敗の関脇・栃煌山(28)=春日野=にはたき込みで敗れ、初黒星を喫した。9日目の関脇・逸ノ城(湊)戦で勝負をつけた後、右手で顎をわしづかみにして振り払った“ダメ押し”に関して、師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)が注意を受けるなど、踏んだり蹴ったりの1日となった。鶴竜(井筒)に続き、2日連続の横綱戦勝利を挙げた栃煌山、白鵬、鶴竜、大関・照ノ富士(伊勢ヶ浜)の4人が1敗で首位に並ぶ大混戦となった。

 まさかの黒星だ。白鵬は28勝1敗と圧倒していた栃煌山に対し、立ち合いで素早く右を差した。次の瞬間、左からの突き落とし気味のいなしに両手からバッタリ。わずか1秒4で単独トップの座から滑り落ちた。「相手が低くて圧力があった。これから引き締めていきたい」と、気持ちを切り替えた。

 逸ノ城戦でダメ押しの行為があり、宮城野親方は10日目になって審判部に出向いて謝罪。白鵬と話し合い、反省していることを伝えた。伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)は本人を呼び出すことはせず、師匠に対して「きちんとしてください」と口頭で注意。全力士の見本になるような行いをするよう促した上で、「自分で自分の白星に水を差している。相手を敬う気持ちがないといけない」と、あらためて猛省を求めた。

 この発言を聞いた白鵬は「抑えるところは抑えてやります」とコメント。宿舎近くの小学生を招待していたが、勝利を届けられなかった。土俵外での展開が相撲に影響したのか。V35へ、にわかに暗雲が漂ってきた。

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