栃煌山 白鵬に勝った2日連続横綱撃破
「大相撲名古屋場所・10日目」(21日、愛知県体育館)
1敗の関脇・栃煌山(28)=春日野=が無敗の白鵬(30)=宮城野=をはたき込みで破り、9日の鶴竜(井筒)に続き、2日連続で横綱を撃破した。白鵬が1敗に後退し、優勝争いは栃煌山、鶴竜、照ノ富士(伊勢ヶ浜)の4人がトップに並んだ。
栃煌山が白鵬の右前みつを狙う。「体が勝手に動いた」。瞬時に左へ動いてはたき込んだ。鶴竜を破った9日目よりも多い座布団の“雨”が降る中での勝ち名乗りにも、表情は少しも乱れない。堂々と花道を引き揚げ姿がうれしさを物語っていた。
過去29戦で1勝28敗。2012年秋場所10日目以来、1036日ぶりとなる白鵬からの白星だ。
「本当に勝ててよかったっす。うれしいですね。(立ち合いで)当たれた感覚があったので。気持ちは平常心で相撲を取れたので、そこがよかった」
賜杯争いを引っ張る立場になったが、支度部屋を出る前には「投票してもらえるように頑張ります」と、なぜか三賞への意気込みを見せた。混戦模様のV争いを土佐の漢が盛り上げる。