豪栄道、逸ノ城破り12年ぶり日本人V

 「大相撲・全日本力士選士権」(5日、両国国技館)

 31力士で争われた幕内トーナメントは、大関豪栄道(29)=境川=が決勝で逸ノ城(22)=湊=を右からのすくい投げで下して初優勝を飾った。日本出身力士の優勝は03年の千代大海(現佐ノ山親方)以来、12年ぶり。横綱白鵬と日馬富士、大関照ノ富士はケガのため休場した。

 豪栄道が本来の力強い四つ相撲で勝ち進んだ。決勝の相手は、準々決勝で稀勢の里を下して勢いに乗る逸ノ城。右四つで左上手を与える苦しい体勢になったが、相手が出てくるところをタイミングよく右すくい投げで208キロの巨体を転がした。

 3、4日前から部屋で流行している結膜炎のため両目は真っ赤。それでも歴代の名力士が優勝してきた伝統のタイトルを手中に収めた。「光栄ですね。最後までいったら、もう優勝しかないので」と笑顔をのぞかせた。

 秋場所で7勝8敗と負け越し、九州場所(11月8日初日)は2度目のかど番で迎える。「秋場所は情けない相撲ばかりだった。体を鍛えて次はいい相撲を取れるようにやります」とリベンジを誓った。

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