復帰の白鵬「早く勝負がしたい」
「大相撲九州場所」(8日初日、福岡国際センター)
土俵祭りが初日前日の7日、福岡市の福岡国際センターであり、所用で欠席した小結嘉風を除く三役以上の力士や日本相撲協会の八角事業部長(元横綱北勝海)らが出席した。左膝の負傷から復帰する横綱白鵬(30)=宮城野=は秋場所2日目以来の土俵に向け、勝負師魂に火をつけた。
泰然自若の白鵬が土俵を一直線に見つめる。心中は、はやる気持ちを抑えきれなかった。「早く勝負がしたい。焦りと気持ちの空回りを抑えながらやっていきたい」。
左膝の炎症で秋場所3日目から休場した白鵬は、2日に関取衆との稽古を再開し、出稽古も行うなど徐々に調整のペースを上げてきた。「ここまで順調にきたので、いつも通りという気持ちで臨みたい」と焦りはない。
現役時代、3場所連続全休明けで優勝した八角事業部長は「この場所で大事を取ったとしても来場所はプレッシャーになる。(出場する)勇気を買いたいね」と期待を寄せる。横綱昇進後、初の休場明けで本場所を迎える白鵬は「楽しむという言葉がいいか分からないけど、そのような気持ちが湧いてきた」とテンションも上がってきた。笑って1年を締めくくるためにも2場所ぶり36度目の賜杯奪還に向かう。