日本相撲協会新理事長に八角親方
日本相撲協会は18日、東京・両国国技館で理事会を開き、11月20日に62歳で死去した北の湖理事長(元横綱)の後任に、理事長代行を務めていた協会ナンバー2の八角事業部長(52)=元横綱北勝海=を決めた。第13代理事長で、高砂一門からの就任は初めて。来年1月下旬に役員候補選挙が実施され、同3月の春場所後に開く評議員会を経て新体制が発足するため、任期は3月まで。
八角新理事長は記者会見で「責任の重さを改めて感じている。一生懸命にひとつのことを命懸けで守るという気持ちでやっていきたい」と不退転の決意を表明した。
前理事長の急逝で理事長代行を務めて約1カ月。急きょ、角界のかじ取りを託されたが、堂々と役目を受け止めた。亡くなる直前の前理事長がとみ子夫人に託した「ぶれずに頑張ればいい」という言葉を引き合いに出し「遺言だと思って肝に銘じ、ぶれずに頑張っていきたい。土俵の充実をはじめ、北の湖理事長の思いを後世に残していかなくてはならない」と襟を正した。
相撲協会は来年3月の春場所後、役員改選に伴って新体制が発足する。今回の任期は短いが「いろいろやっていきたいことはあるが、短期間ではできることが限られる。例えば国技館にリハビリセンターを造るとか考えているが、短期では難しい」と長期政権への意欲も示した。
5年前から執行部に入り、3年前の理事当選と同時に広報部長就任。将来の理事長候補と期待されてきた“エース”の前倒し登板。相撲人気の復活を定着させ、政権を盤石なものにするためにも、この4カ月間の手腕が注目される。