琴奨菊6連勝 押し出しで松鳳山を下す
「大相撲初場所・6日目」(15日、両国国技館)
大関琴奨菊が松鳳山を一気に押し出し、初日からの連勝を6に伸ばした。変化されても鋭い踏み込みで一蹴。完全復調した31歳のベテラン大関に06年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来、10年ぶりとなる日本出身力士の優勝が託された。横綱白鵬、平幕高安も全勝を守った。大関照ノ富士は右鎖骨骨折で初の休場となった。
支度部屋に戻った琴奨菊は風呂場で「よしっ!!」と声を張り上げた。先場所、連勝が止まった6日目を気迫の突破。「先場所5連勝で負けてたから今場所、一番の立ち合いをしようと思った」と狙い通りの秒殺劇だった。
松鳳山の変化を受けても鋭い出足で持ちこたえると、一気に土俵の外へ押し出し。「(変化は)想定内。しっかり踏み込めている。準備と対策ができている」と、会心の表情で自画自賛した。
先場所から「勝ちたいではなく、やるべきことをやり切るだけ」と繰り返す。大関在位26場所目。5度のかど番を経験し、新たな境地に立つ。「いろんな人と出会い、話したことが相撲に生きている。しっかりと自分に向き合うことで自分が分かる」と、相撲に迷いがなくなった。
松鳳山は13年の九州場所2日目、右大胸筋断裂で全治3カ月の重傷を負った際の対戦相手だった。「あれがあって良かった。気付かされた」とすべては肥やしになっている。
14年名古屋場所以来の初日から6連勝。稀勢の里がすでに2敗する中、06年初場所の栃東以来、丸10年ぶり日本出身力士の優勝は琴奨菊に託された。
横綱白鵬に食らい付き、狙うは自身初優勝。「先場所より成長している」と力を込めた31歳。今が全盛期だ。
大関琴奨菊が松鳳山を一気に押し出し、初日からの連勝を6に伸ばした。変化されても鋭い踏み込みで一蹴。完全復調した31歳のベテラン大関に06年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来、10年ぶりとなる日本出身力士の優勝が託された。横綱白鵬、平幕高安も全勝を守った。大関照ノ富士は右鎖骨骨折で初の休場となった。