琴奨菊 春場所へ丸3週間ノー相撲調整

 「日本大相撲トーナメント大会」(7日、両国国技館)

 大相撲春場所(3月13日初日、エディオンアリーナ大阪)で初の綱とりに挑む大関琴奨菊(32)=佐渡ケ嶽=が7日、今月下旬の大阪入りまで朝稽古で相撲を取らない考えを明らかにした。この日、東京・両国国技館で行われた日本大相撲トーナメント大会に出場。準々決勝で横綱白鵬に上手出し投げで敗れ、日本出身力士として10年ぶりに制した初場所に続く優勝はならなかったが、異例の調整法で綱を引き寄せる。大会は白鵬が4年ぶり4度目の優勝を果たした。

 頑固なまでに強い決意だった。綱とりへ、琴奨菊が独自の調整プランを描いた。「今は基礎体力をつける時。大阪へ入るまでは相撲は取らない」。27日に故郷の福岡県柳川市で地元向けの結婚披露宴を開くため、大阪入りは早くてもその前後。となれば、丸3週間は相撲を取らないことになる。

 確固たる理由がある。“ノースロー調整”は琴奨菊にとっては、ごく当たり前のことだという。「自分はそういう調整の仕方なので、普段通りにやるだけ。(綱とりに)過敏にならず、やるべきことをやって結果につなげたい」と話した。

 しっかりと先を見据えているから、準々決勝で白鵬に上手出し投げで敗れても、前向きに受け止められる。「体がまったくできていない。稽古で四股とぶつかりしかやっていないしね。でも、あわてることはない」と静かな笑みを見せた。

 人気は絶大で、取り組み前に披露した、最後の塩まきの前に上体を大きく反らす“琴バウアー”で大きな拍手を浴びた。館内で催された記念撮影企画でも人の波が途切れなかった。「本当にありがたい。この感謝の気持ちでこれから頑張っていきたい」。ぶれない心で偉業達成を目指す。

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