稀勢の里 ライバルの部屋に出稽古へ

 「大相撲春場所」(13日初日、エディオンアリーナ大阪)

 初場所で琴奨菊に10年ぶりとなる日本出身力士の優勝をさらわれた稀勢の里(29)=田子ノ浦=が3日、そのライバルのいる佐渡ケ嶽部屋へ出稽古を敢行することを決めた。

 稀勢の里は大阪市港区の田子ノ浦部屋で幕内の高安と19番の申し合いで8勝11敗。取材には応じなかったが、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は「立ち合いを変えようとしている」といい、悲願の初優勝に向けてステップアップを図っている。

 佐渡ケ嶽部屋へ出稽古は、7、8の両日の予定。師匠は「試す場になる。いろんな関取衆も来る」と説明。二所ノ関一門の連合稽古ではないが、それでも出稽古に行くところに、初優勝への強い意欲が表れている。

 琴奨菊は「稀勢の里が日本人で一番強いと思うし、みんなが日本人優勝は稀勢の里だと思っていたでしょう」と、ライバルの実力を認めている。稀勢の里も初場所千秋楽後に「次は自分だと思ってやりたい」と固い決意を口にしていた。稀勢の里の進化に期待がかかる。

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