大相撲春場所（１３日初日・エディオンアリーナ大阪）で綱とりに挑む大関琴奨菊（３２）＝佐渡ケ嶽＝が５日、地元の福岡県柳川市で初場所の優勝を祝う水上パレードを行った。よくある川下りではなく、上を目指すという縁起をかつぎ「川上り」で実施され、柳川市の人口６万８千６０９人（１月末現在）を上回る１０万人が駆けつけた。

　人、人、人。北原白秋の生家に近いスタート地点から、ゴール地点の三柱神社付近まで約４キロのお堀沿いは人であふれ返った。

　大関昇進後の２０１１年１０月に実施された同じパレードは約３万人。今回は１０年ぶりの日本出身力士の優勝、綱とりへの期待からその３倍超の人だかり。全勝を祈願して用意された１５の小舟（どんこ舟）の１号車に祐未夫人と一緒に乗った大関は「一人一人の顔を見て、ありがとうございますと感謝させていただいた」と約９０分のパレードではずっと両手を振って笑顔を振りまいた。