大久保 白鵬に投げられた!体重差82キロ
J1最多となる通算159得点を記録した川崎・大久保嘉人(33)が13日、川崎市とどろきアリーナでの大相撲春巡業で横綱白鵬(31)=宮城野=と真剣勝負。すくい投げで豪快に転がされたが、歴代最多優勝を誇る横綱の胸を借り、「誰も手の届かないところを目指す」と自己記録更新に意欲を燃やした。
サックスブルーのまわしを締めた大久保が、白鵬の懐に飛び込んでいった。スパッツを提案されたが「恥ずかしいっすけど、せっかくなのではきたくない」と拒否。初めてのまわし姿で館内を大いに沸かせた。
川崎のホーム、等々力陸上競技場横の会場で開催された春巡業に、地元名産品のプレゼンターとして出席。その後、白鵬と2人で土俵に登場すると、真剣勝負が始まった。
瞬発力を生かしグイグイ前に出る大久保。だが、あと一歩のところで横綱のすくい投げ。土俵下まで転がり落ちると、白鵬から「もう一番」のお誘い。再び向かっていく大久保。今度も土俵際まで押していったが、170センチ、73キロの大久保に対し192センチ、155キロの白鵬。またもやすくい投げでゴロリと転がされた。
「やる前に思い切り投げてくださいって言ったんですけど。押しても動かない。すごい。びくともしない。ドンといっても動かない。見る目が変わりました」と、大久保は横綱の強さに脱帽した。
10日の鳥栖戦で単独史上最多となるJ1通算159得点目を挙げた。白鵬は春場所で自己記録を更新する36回目の優勝を飾ったばかり。2人には前人未到の地を切り開くという共通点がある。
大久保が「自分も誰も手の届かないところを目指している。努力してやっていきます」と誓えば、白鵬も「いろんな皆さんとの出会いを刺激にするのが、もうひとつの目標です。(スパッツをはかないのは)そのへんがプロ魂」と大久保に感心しきりだった。