綱とりへ「強い」稀勢の里見せる

 「大相撲夏場所」(8日初日、両国国技館)

 大相撲夏場所は8日、東京・両国国技館で初日を迎える。7日は土俵祭が行われ、37度目の優勝を狙う横綱白鵬(31)=宮城野、先場所13勝の大関稀勢の里(29)=田子ノ浦=ら三役以上の力士、審判部の親方衆が土俵の安全を祈願した。

 賜杯争いは白鵬が中心となるが、春場所で13勝を挙げた稀勢の里が高いレベルで初優勝を遂げれば、横綱昇進への機運も高まる。ここ3年で13勝が2回と験のいい夏場所に向け、「気候もちょうどいいですしね。やれることをしっかりやる」と意気込みを語った。

 稀勢の里の昇進の可能性について、八角理事長(元横綱北勝海)は「『強いな』と思う相撲を続ければ、そういう(綱とりの)雰囲気になる。まだ1回も優勝してないわけだからね。綱とりより、優勝することじゃないか」と話した。

 1日の二所ノ関一門の連合稽古で右脚を痛めた稀勢の里だが、調整には手応えを感じており「いい具合の感じで仕上がった」と表情を引き締めた。周囲を納得させる取り口で賜杯を抱ければ昇進ムードも出てくるはずだ。

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