綱とりの稀勢 イチローに学ぶ合宿開始
大相撲の田子ノ浦部屋が17日、香川県観音寺市で合宿を開始した。名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)で綱とりに挑む大関稀勢の里(29)=田子ノ浦=は日米通算4257安打を記録した米大リーグ・マーリンズのイチロー外野手を見習って戦う決意を示した。
ピート・ローズの大リーグ記録を抜いたイチローに、野球好きの稀勢の里も黙ってはいない。「同じアスリートとして尊敬する。あの歳で一線にいるのは並大抵のことではない」と偉業を達成した42歳に脱帽した。
稀勢の里は7月に30歳を迎えるが、自己管理の重要性も再認識させられた。「日ごろからやらないといけないし、生活面でも節制しているからこそああいう体を維持できる。見習うところはある」。初V、その先の横綱へ向かうためにも「イチ流」の姿勢は参考になる。
合宿初日から稀勢の里は幕内高安と三番稽古で11番取った。神社の境内にある土俵周りには平日にもかかわらず、地元住民ら約1500人が詰め掛けた。「お客さんもたくさん来て巡業のような感じ。しっかり体を作っていい状態で入れるようにしたい」。イチローの次は稀勢の里が日本を沸かせる。