隠岐の海、連続金星 2横綱、1大関撃破!懸賞合計288万円
「大相撲秋場所・3日目」(13日、両国国技館)
平幕隠岐の海が横綱日馬富士を寄り倒して2日連続4個目の金星。2横綱1大関を下す快進撃で初日から3連勝とした。綱とりの大関稀勢の里は栃ノ心に渡し込みで敗れて2敗目を喫し、3日目にして早くも崖っぷちに立たされた。横綱鶴竜は嘉風を押し倒して初白星を挙げた。かど番の豪栄道は小結栃煌山を首投げで退けて3連勝。同じくかど番の大関琴奨菊は高安にはたき込まれ、初黒星を喫した。
その瞬間、国技館内に地響きのような歓声が起こり、無数の座布団が飛び交った。初日に大関稀勢の里、2日目に鶴竜を下して勢いに乗る隠岐の海は、立ち合いから左にずれた日馬富士に右上手を取られるも冷静にしのぎ、巻き替えてもろ差しに持ち込んで寄り倒し。2日連続の結びの一番を、昨年秋場所の嘉風以来となる2日連続の金星で飾った。
今場所は3場所連続で綱とりに挑む稀勢の里が注目を集めたが、早くも2敗。期待を裏切りつつある大関に変わって、隠岐の海が一気に主役候補に躍り出たが、本人は「そうですね…、そうですねじゃないか」と照れ笑いを浮かべた。この3連勝で何と合計96本の懸賞金、手取りで288万円を獲得したが、「記憶にない。自分は挑戦者なので、負けて当たり前。文句は言われない」とクールに受け止めた。
31歳の快進撃に、師匠の八角理事長(元横綱北勝海)もビックリ。「どうしちゃったんだろうね。30を過ぎてから落ち着いたんじゃないの」と目を丸くしながら、「すぐに安心するタイプなので、これからも気持ちを切らさないようにしてほしい」とアドバイスを送った。
場所はまだ始まったばかり。残る12番へコンディションも気になるところだが、「ベストではない。いろいろ痛いけど、言ってもしょうがない。ゆっくり休んで、自分なりの調整をするという感じ」と気持ちを引き締めた。4日目の相手は大関照ノ富士。再び国技館に座布団の雨を降らせるか。