藤浪に憧れマエケンから「焦れ」と金言
阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭=が6日、憧れの投手に挙げている広島・前田健太投手(24)からエールを受け取った。ともに同じ大阪で生まれ育ち、甲子園を沸かせてドラフト1位でプロ入り。共通の指導者もいるという縁もある。前田健は藤浪に対して一流になるために「1年目から焦れ!」と自身の経験を踏まえた成功論を伝授し、対戦を心待ちにした。
プロの世界で遠慮は必要ない。実力でのし上がり、早く大舞台に出てこい。前田健が藤浪に対して独自の助言を送った。
「プロに入ったら自分のペースが乱れるのは仕方ないし、焦るぐらいでいいと思う。どちらにしろアピールはしないといけないわけだし、ちゃんと準備をしていれば、焦って失敗してもそれを経験にすればいい」
1年目から焦れ‐。自身の経験に裏打ちされた成功への近道だ。
前田健はPL学園から06年高校生ドラフト1位で広島に入団。直後から全力で突っ走った。新人合同自主トレ初日には20分間走で断トツの1位。2軍スタートだった春季キャンプも、積極的にアピールして2月下旬には1軍キャンプに合流。球団の方針でシーズンは2軍で過ごしたが、オフには1軍経験なしで背番号が34から18に“昇格”。2年目から1軍でプレーを続けている。
球界を盛り上げるスター候補のためなら技術も伝授する。自身は10年5月15日の日本ハム戦でダルビッシュと対戦し、打席に立った時に全球種を投げてもらった経験が今も生きている。「聞かれたことは教える」と藤浪の弟子入りも歓迎した。
2人にはボーイズリーグに共通の指導者がおり、前田健は大阪泉北ボーイズ時代の藤浪の試合を観戦したことがある。当時の姿もはっきりと覚えており「セ・リーグに入ってくれたので楽しみ。いい投げ合いをしたい」。球界屈指の好投手は一日も早い藤浪の台頭を願っている。