西岡、連敗“ストッパー”になる!
今季から阪神に加入する西岡剛内野手(28)が7日、大阪府吹田市内の日本生命総合グラウンドで日本ハム・中田翔外野手(23)らと行う合同自主トレを公開した。正月に世界遺産に登録されている屋久島の「縄文杉」を見るために10時間登山を敢行。チームを優勝に導くため、連敗中に心を折らず“ストッパー”になることを誓った。またWBC日本代表候補の中田は“ジャイアン”を自称し、自然体で2月半ばの宮崎合宿に臨む考えだ。
144試合を乗り切る要素を往復10時間の山道が教えてくれた。「下山がつらかった。登るときは目標があるけど、帰りはひたすら下りるだけなんで」と西岡は元旦の登山を振り返った。目標を持ち、過酷な道に耐えられる準備、そして折れない心。新天地で迎えた2013年の決意を「縄文杉」で再確認した。
「最初は海外に行こうと思ったけど、チケットが取れなかった」と大みそかに向かった場所は世界遺産の屋久島。「いいスタートを切りたかった」と元日の朝、初日の出を見た後にパワースポットで名高い「縄文杉」を目指して片道5時間の登山へ出発した。
水や軽食をリュックに詰め込み、途中で休憩を挟みながら目的地へとたどりついた。樹齢3000年とも言われる神秘的なたたずまいを目にし「達成感がありました」と笑顔で振り返ると同時に、目標を失う下山の辛さも味わった。
それは144試合の長丁場を戦うペナントレースに通じる。優勝という目標を最後まで持ち続けられるか。最後まで優勝争いを続けるために「連敗したときに、どこでストップをかけるか。悪い状態のときこそ、心を折らずにシーズン通して戦いたい」と言い切る。
すべてを好調な状態で迎えることはできない。チームも連勝すれば連敗もする。「勝っているときはいいけど、負けたときにどうするか。逃げずに立ち向かいたい」。主将としてロッテを日本一に導いた2010年、強い姿勢、強い心で引っ張った。勝ち方を知っているからこそ、いかに早く連敗を止めるかが重要だと訴える。
桧山、関本、新井、鳥谷ら先輩たちの名前を挙げ「必ず強いチームはできる」と断言した。公開した自主トレでは二塁の守備で軽快な動きを披露。いつキャンプが始まっても大丈夫なほど、右肩や下半身は仕上がっており、外野ノッカーを務めた際にはノックバットでフルスイングも見せた。
ロッテ時代に比べ持ち前のスピードに安定感が加わり、天然芝のグラウンドでプレーしたことでグラブさばきも多彩になった。今回の自主トレには管理栄養士が帯同しており「仕上がりは見てもらったら分かると思います。レギュラーの確約はもらってないので」。万全の準備をし、“鋼の心”を磨きあげて不退転の決意でシーズンに臨む。