藤浪、新相棒“黄金グラブ”とプロ第一歩

 金色のグラブでキャッチボールをする阪神・藤浪(撮影・棚橋慶太)
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 阪神の新人6選手が9日、鳴尾浜で自主的に体を動かした。ドラフト1位の藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭=は新調した金色のグラブをはめ、同2位の北條史也内野手(18)=光星学院=と約40メートルのキャッチボール。力強い球を投げ込み、北條を驚かせた。きょう10日から新人合同自主トレが始まる。

 黄金ルーキーにふさわしい新相棒だ。金色のグラブがまばゆいばかりの輝きを放つ。まだ七、八分の力のキャッチボールながら、その輝きを上回る剛球を、次々と放つ藤浪。受ける北條のグラブがその重みに押され、乾いた音が周囲に響いた。

 「メーカーさんにお任せしました。キャッチボールやノックを受けたりする練習用です。(金色は)いいと思います」

 ZETT社がデザイン。グラブの縁や、名前、背番号にも金色の刺しゅうが入っている。同社担当者は「藤浪くんの代名詞と言えば(甲子園の)春夏連覇。偉業を成し遂げたことに敬意を表して金色を選びました」と説明した。

 藤浪は、道具の中ではグラブに一番こだわりを持つという。試合で使用するグラブに関しては「細かくいろいろやらせてもらっています」と硬さや重さ、バランス、色合いなど、納得いく“自分仕様”に仕上げている。

 試合用グラブは2種類。赤と青の2つのグラブを使う。「単に好きな色なので。シーズンでは(2種類)回しながら使っていこうと思います」と話した。

 “規格外”はグラブだけではない。197センチ右腕から解き放たれた球も『ゴールド級』だった。距離約40メートル。49球のキャッチボールでは、受けた北條が度肝を抜かれた。

 「内野手のグラブじゃ耐えられませんね。ボールがすごく大きく見えるというか“ウオー”と来る。伸びというよりボールが重くて、近く見えました」。目を見張り、思わず感嘆の声を上げた。

 初の鳴尾浜での練習。キャッチボールに加えて、ポール間ダッシュやウエートトレなど約2時間半、みっちり汗を流した。「芝生がすごくきれいで、外野のアンツーカーもきれいでした。こういう環境でしっかり頑張っていきたいです」と気持ちを新たにした。

 入寮した8日は寮生活初日を満喫した。夕食は出世魚で知られるブリとすき焼き。「すごく、おいしかったです」と舌鼓を打った。趣味の長風呂には約30分間つかり、「大きいですし、すごくいい環境だと思います」。こちらも大満足だ。

 10日から始まる新人合同自主トレではスタンドが開放される。藤浪の黄金グラブと一挙手一投足にファンの視線が集中する。

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