虎ドラフトは“甲子園の星”を最重要視
阪神は14日、西宮市内の球団事務所でスカウト会議を行い、総勢250人の候補選手をリストアップ、上位候補を30人に絞り込んだ。中村勝広GM(63)は大阪桐蔭・森友哉捕手、桐光学園・松井裕樹投手の名前を挙げ、決め手として、甲子園での活躍度を重視する考えを示した。
どれだけ甲子園で勝てるか。聖地を本拠地とする阪神にとって、注目を集める中で力を発揮できるかが重要な要素となる。中村GMは「当然、候補の1人に入ってくる」と森、松井の名前を挙げた。仮に高校生を指名する場合は「重要な判断材料になる」と春夏の甲子園でより存在感を示した選手を優先する方針だ。
昨秋のドラフトでは春夏連覇を達成した大阪桐蔭・藤浪を指名。10日からの新人合同自主トレでは実力、精神面とともに過去の高卒新人を凌駕(りょうが)する姿を見せている。高校野球ファンの注目を集める舞台は、単に技術だけでは勝ち上がれない。
「今年の2人(藤浪、北條)がそうであるように、阪神がこれから長きにわたっていく基本的な方針」。こう中村GMが明かしたように、聖地を本拠地とする球団が“甲子園のスター”で形成するチームをつくり上げれば、ファンの興味も尽きない。今年は九共大の大瀬良や関東の社会人に好投手がそろう。1年で12人しか選ばれないドラフト1位の称号。虎の星は、甲子園で輝けるかで決まる。