藤浪に弱点発覚!実は…足首硬かった

 阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭=に20日、意外な弱点が発覚した。西宮市内の鳴尾浜で行われた新人合同自主トレで、伊藤敦規トレーニングコーチ(49)が足首の硬さを指摘。だが、これを克服すれば、さらなる球速アップが可能と分かった。改めて藤浪のポテンシャルの高さを示す結果ともなった。

 藤浪に苦悶(くもん)の表情が浮かぶ。腰を落とした状態でゴロを捕る下半身強化のメニューに、思わぬ苦戦を強いられた。腰を落とした姿勢を維持できず、伊藤コーチが上から押さえても上体が浮いてしまう。バランスを崩し、後ろに倒れそうになる場面もあった。

 ここまで順風満帆の黄金右腕に異変か…。指導した伊藤コーチは「足首がかなり硬いね」と、藤浪の弱点を指摘した。

 身長197センチと恵まれた体格の藤浪だが、それを自在に操るのは至難の業。この日は報道陣への取材対応がなかった藤浪だが、高校時代から「(背の高さが)自分自身はあまり得だと思ったことはない。不器用で、フィールディングを習得するのにも時間がかかった」と話すなど、長い手足をバランス良く使う難しさを自覚していた。

 伊藤コーチは「足が大きいし(足の付け根からつま先まで)距離があるので、ジャンプをした時などは着地点が(自分で)分かりづらい」と説明。投球そのものに大きな影響はないが、足首が硬いままでは「ケガをする危険性が高い」という。

 だが今後、藤浪の飛躍の可能性を示す要素でもある。足首をやわらかくするためには「細かい動きを入念にやっていくしかない」(伊藤コーチ)。地面に置く、はしご状のトレーニング機器を使って細かいステップを踏むラダートレーニングなどが有効。地道な積み重ねで課題は解消できる。

 そして、これを克服した際には、大きな武器を身に付ける可能性がある。伊藤コーチは「改善されれば、フォームのバランスも良くなる。(球速も)もっと速くなるんじゃないか」と“藤浪進化論”に言及した。

 最速153キロを誇り、周囲から「投手としての完成型」と評価が高い藤浪。甲子園春夏連覇を成し遂げ、高校球界を席巻した右腕だが、それでもまだ現状では、恵まれた体を100%は使いこなせていない。逆に言うと、そこまで使いこなせるようになれば、可能性は無限大に広がる。

 「スピードは(最速の)153キロ以上伸びなければそれでもいいです」と話していた藤浪。だが、課題を1つ1つクリアしていけば、ライバルの日本ハム・大谷と並ぶ球速160キロが現実味を帯びる。藤浪が歩む“怪物伝説”は、まだまだその頂(いただき)を見せてない。

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