藤浪、変化球も超一流!多彩な球種披露

 魔球の宝石箱や!阪神の新人合同自主トレが24日、鳴尾浜で行われ、ドラフト1位の藤浪晋太郎投手(18)=大阪桐蔭=がキャッチボールで初めて変化球を投じた。遊び程度ながらカーブ、スライダー、フォークを披露し、カーブだけでも3種類の握り方があることを明かした。他の球種も豊富にレパートリーがあるそうで、決め球の「高速スライダー」以外も磨いていくことを誓った。

 力強いボールの軌道が微妙に変化していた。大きな弧を描くものもあれば、チェンジアップ気味にすっと落ちていくものもある。「深い意味はないですけど、ちょっと投げてみようかなと」。カーブ、スライダー、フォーク‐。キャッチボール段階ながら、藤浪が初めて変化球を披露した。

 前夜、常にキャッチボールの相手をしてもらう小豆畑と相談して変化球を投げ始めることを決めた。まだ遊びの段階で、小豆畑は「まだ全然。マウンドから投げたわけでもないし、傾斜があればまだ角度があると思う」。ただ黄金ルーキーの真骨頂は、ボールの曲がり具合ではない。練習終了後、1つの球種で複数の握り方があることを明かした。

 「その日によって体の状態も違うし、指先の感覚も違う。握り方のレパートリーがあって、その日の感覚で握り方を変えている」と藤浪。具体例として挙げたカーブだけでも3種類の握り方があるという。握り方が違えば当然、ボールの軌道も変わってくる。他の球種も同様で「しっくりこないまま投げてても仕方ないので」と、高校時代はその日の状態によって使い分けていた。

 高校時代の持ち球はスライダー、フォーク、チェンジアップなど。春夏の甲子園で通算76回を投げ、90奪三振、防御率1・07と安定した成績を残した右腕の神髄は、七色の変化球という言葉では表現しきれないほどさまざまな軌道を描くボールにある。

 ただ同じ打者と数多く対戦するプロでは、相手によって使い分けることも必要になる。藤浪は「そこまでの技術になれば。できるようになりたい」と、イメージを描いている。

 多彩な変化球を誇るダルビッシュ(レンジャーズ)が監修する「変化球バイブル」も読んで、さまざまな球種を試した。だが「人の感覚が自分に合うか分からない。合えば取り入れるし、合わなかったら取り入れない」。あくまでも感覚を大切にしてきた。

 高校生を牛耳った高速スライダーも「プロだと簡単に見極められると思うので、もっとフォークとか、空振りを奪えるようにしていきたい」。まさに魔球の宝石箱‐。黄金ルーキーの魅力は、150キロを超える直球だけではない。

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