福留“初安打”好走塁でヒットを二塁打に

 「阪神紅白戦、白0-2紅」(13日、宜野座)

 満点デビューだ!阪神の福留孝介外野手(35)が13日、紅白戦で白組「5番・右翼」で実戦に初出場した。四回に右中間へ、移籍後“初安打”を放つと、シングルヒット性の当たりを好走塁で二塁打にした。マイペース調整を続けていたメジャー帰りのベテランが、初陣からバットと足で虎党を魅了した。

 打撃技術も足も健在だった。阪神での初実戦。福留があいさつ代わりの巧打と好走塁で存在感を見せつけた。

 四回2死一塁。これまでシート打撃すら行っておらず事実上の今年の初打席。白仁田が投じた真ん中低めの144キロに力負けせず、スムーズなスイングで捉えた。

 ライナーが二塁・上本の頭上を越え、右翼・田上は回り込んで打球を処理しようとした。すると、スピードを落としていなかった福留はそのまま一塁を蹴った。スタンドの歓声にも乗り、さらに加速してスライディング。一気に二塁を陥れた。

 「前のランナーやカットの位置を見ながら行けば判断できる」

 本人は平然と振り返ったが、周囲の反応は違った。一塁ランナーコーチを務める久慈内野守備走塁コーチは「(打球を)見た感じはシングルヒットだったけど、一目散に二塁へ行ってくれた。走る方も衰えていないね」と評価した。DeNA・横山スコアラーは「日本にいた時と変わりない。スピードも落ちていない」と警戒。中日・佐藤スコアラーも「年齢的にどうかと思っていたけど走れる」と想像以上の脚力に驚きを隠さなかった。

 福留が日本のチームに所属して実戦に出場するのは、中日時代の07年7月17日のヤクルト戦(神宮)以来。守備では今季、右中間でコンビを組むことが濃厚な大和とコミュニケーションを取るなど収穫は多かった。

 「特別、難しいという感じもせず普通に試合に入れた。(第1打席は)変化球にもパッとバットが出た。もうちょっとと思うところもあるけど、よしとしておくべきなのかな。走れるのも元気な証拠」。忘れかけていた感覚を思い出すように満足そうに振り返った。

 和田監督も、白仁田の低めの直球を捉えた打撃に、「あそこをさばけるというのはいい状態ということ。きょうはストライクゾーンの確認をしたいということだった。『前より広がってますね』と言っていたけど、考えながらやっているね」をほくそ笑む。

 現状を見れば当初の予定を繰り上げて、20日の練習試合・巨人戦(セルラー)で対外試合に初出場することも夢ではない。背番号8の「伝統の一戦」でのデビューが現実味を帯びてきた。

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