能見、オレが“第2先発”51球猛デモ
「WBC日本代表候補合宿」(16日、宮崎サンマリン)
代表合宿2日目で能見篤史投手(33)=阪神=が、初めてブルペン入りして、51球のピッチングを行った。途中からは阿部と組む形となり、正捕手との「初タッグ」で力強い投球を披露。17日の広島戦では、田中に続いて2番手で登板予定で、ここで存在を示して首脳陣からの信頼を盤石なものにする。
小気味よい音が、阿部のミットから響き渡る。キャプテンでもある正捕手との初タッグ。違和感はなかった。この日、ブルペン一番乗りの能見が示した、確かな存在感。計51球の投球は、阿部も称えた手応え十分のものとなった。
「疲れが取れてきたのもあります。今日は(フォークも)抜けがなかったので。体が動くようになった。今日はボールに湿り気感があって気にならなかった」
阪神のキャンプでは投げ込みの疲れが見えたものの、14、15日と投球練習を行わなかったことでコンディションも整ってきた。51球の内容は直球が28球、スライダーが7球、フォークが10球、チェンジアップが6球。そのうち、途中からマスクをかぶった阿部には16球を投じ、そこでスライダーとフォークも投じた。
投球中、何度も「ナイスボール」と声をかけてきた阿部とは、投球後に1分ほどの立ち話で球種やサインなどを確認。能見は「手の内を探られてるような感じでした(笑)」と笑って振り返りながらも、「勝負球はフォークの方が多いです」と伝えたという。17日の広島戦でバッテリーを組むため、充実の「予行演習」となった。
「(広島戦は)腕を振ることを意識したい」と能見。広島戦では田中に続いて2番手で登板する。首脳陣からの期待は高く、本番でも“第2先発”で起用される可能性が高い。17日の投球で、その座をさらに盤石なものにする。