コンちゃん激走!積極性&選球眼OK
「練習試合、巨人2-4阪神」(20日、沖縄セルラー)
阪神・ブルックス・コンラッド内野手(33)が好走塁でG倒に貢献した。
二回に先頭で松本竜から四球を選び出塁すると、続く野原の放った左翼線の打球で一塁から一気に三塁をけって、同点のホームを踏んだ。「フルカウントからいいスタートが切れたよ。あの打球なら捕られても戻れるしね。行けるところまで行こうと思っていたんだ」。左翼手ボウカーの怠慢プレーでも連係ミスでもない。コンラッドの好スタートと積極性、打球判断の見極めが生んだ目を見張る好走塁だった。
初対戦とあって巨人バッテリーから執拗(しつよう)にけん制されたが、吉竹作戦守備走塁コーチは「けん制されてもリードが小さくならなかった」と評価。コンラッドは「相手も何をやってくるか見たかったんじゃないかな。けん制をもらえるだけのリードだったと思う」と胸を張った。
この日は3打席で1安打2四球。新助っ人の好結果に和田監督は「ヒットを打った打たないよりも、2打席目(四球)は追い込まれてから変化球をしっかり見極められていた」と選球眼の良さにも太鼓判。「走塁に興味を持って取り組んでくれている。アグレッシブさが持ち味なので続けてほしい」と、ひたむきな姿勢に目を細めた。
過去の助っ人で、予行演習だけは素晴らしかった選手は何人もいる。コンラッドも未知数ではあるが、その謙虚で研究熱心なスタイルは、マートンの1年目と同様の期待感を抱かせる。