和田阪神、今季のテーマは“走塁革命”

 「阪神春季キャンプ」(22日、宜野座)

 スキあらば走れ‐。宜野座キャンプを打ち上げた和田豊監督(50)が今季のテーマに走塁革命を掲げ、23日から始まるオープン戦での積極的な走塁を奨励した。ひとつ先の塁を果敢に奪う意識を各選手に植え付け、クセ者ぞろいの集団を築き上げる。

 「今年のテーマは打つだけじゃなく、足でひとつでも先の塁を取って、足を絡めて点を取ること。まだ完全に浸透できたんじゃなくて、変わりだして、意識が強くなってきてるところ」。変革の予兆を軌道に乗せるため、開幕までの1カ月を有効に使う。

 基本はフリーパスだ。俊足自慢の西岡、福留、上本、大和だけでなく、マートン、コンラッド、新井良、藤井彰らも対象とし、ノーサインで盗塁を企画させる。

 「意識を持つことで、1歩目が変わってくる。技術的なことに好不調はあるけど、足に好不調があってはいけない。無意識でできるように徹底してやっていきます」。アウト、セーフの結果を度外視し、トライすることで見えてくる景色、世界観を重要視する。

 チームカラーを変える挑戦は相乗効果を生む。走ってくるという警戒心を敵に持たせることで直球系の配球が増え、打者が狙い球を絞りやすくなる利点をもたらす。頭と足で先の塁を奪い、課題の得点力アップに直結させる。

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