鳥谷、虎討ちで侍三塁レギュラー獲る!

 「WBC強化試合、日本-阪神」(26日、京セラ)

 WBC日本代表の鳥谷敬内野手(31)が、26日の阪神戦に「9番三塁」で先発出場することが濃厚となった。山本浩二監督(66)は25日、不調の松田宣浩内野手(29)に代わり、鳥谷を三塁のレギュラー候補としてテストする方針を明言した。慣れ親しんだタテジマとの“大一番”に向けて、鳥谷は無心でプレーする決意を示した。

 本大会まで1週間を切った段階で、虎のキャプテンに絶好機が巡ってきた。この日、山本監督は阪神戦の三塁スタメンについて「明日は鳥谷でいくよ」と明言。本大会に向けて、“重症”の松田と入れ替える構想が、現実味を帯びてきた。

 レギュラーとして大舞台を踏むのか、内野のユーティリティーとしてチームを支えるのか。タテジマを敵として迎える一戦が、鳥谷にとっては今後の明暗を分ける大一番となった。休養日となったこの日、静養に努めた鳥谷は阪神戦に向けて、「相手どうこうというのはないです。特にやりにくさというのはない」とコメント。スタメン三塁定着へ、今だけは一線を引く思いを強調した。

 ここまで、鳥谷は「2番二塁」のレギュラー候補に挙がっていた。だが、24日のオーストラリア戦では、二塁スタメンで起用された松井が2安打4打点と活躍。山本監督は経験豊富なベテランに、二塁のレギュラーを託す方針を固めた。

 ただ、指揮官が「鳥谷はずっと悪くないからな」と言うように、依然として背番号1に対する評価は高い。ここまでの実戦4試合では9打数1安打の松田に対し、鳥谷は11打数2安打。結果こそ物足りないが、芯で捉えた打球も多く、期待感は漂わせている。

 山本監督が掲げる「スモールベースボール」においても、欠かせない存在だ。オーストラリア2連戦では無安打に終わったが、ディーブル監督は印象に残った選手の一人に鳥谷を含めた。「坂本、長野、鳥谷の3選手はスピード感あふれるベースランニングをする。それが、守備の焦りを呼ぶことにつながった」と、うならせた。

 経験の乏しい三塁守備においても、不安は少ない。ここまで3試合で三塁の守備に就き、いまだゴロをさばく機会はないが、シートノックでは安定感抜群。高代内野守備走塁コーチは「球際に強い。サードも合格」と太鼓判を押し、山本監督も「うまいもんだよ」と絶大な信頼を寄せている。

 日の丸を背負って戦う経験は何物にも替え難い。ただ、レギュラーとして出場できれば、その重みはさらに増す。鳥谷は「本戦が始まるまでにしっかりと準備したい」と決意を新たにする。“虎討ち”で、自らの居場所を確立させてみせる。

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