上本、左足首じん帯損傷で開幕絶望的
侍ジャパンとの強化試合(26日・京セラドーム)で負傷退場した阪神・上本博紀内野手(26)が28日、大阪府内の病院で検査を受け、左足首の「前距腓(ぜんきょひ)じん帯損傷」と診断された。実戦では自慢の快足でアピールし、首脳陣の評価も高かったが、これで開幕は絶望的となった。
期待の若虎が手痛い離脱だ。26日の侍ジャパン戦。六回表の守備で坂本の飛球を追い、左翼・伊藤隼と激突。上本はその場にうずくまったまま動けず、担架で運ばれて負傷退場という、衝撃的な場面となった。
同日に大阪府内の病院で検査を受け、右目まぶたと右目下の裂傷と診断され、それぞれ2針ずつ縫う処置。しかし、激突の際に左足首も痛めていたことから、この日に精密検査を受け、左足首の「前距腓じん帯損傷」と診断された。
報告を受けた和田監督は「ちょっと心配だな。時間がかかりそうだ」と表情を曇らせる。久慈内野守備走塁コーチは「足が武器の選手。中途半端に上げるよりも、しっかりリハビリをして、治した方がいい。開幕はいないものと思って、準備するしかない」と説明。上本は3月1日まで自宅静養し、2日から鳴尾浜でリハビリを始める。
機動力を前面に押し出す和田野球にとって、俊足の上本は期待の選手の1人。今季から西岡が加入し、二塁の定位置獲りが難しいとされる中で、キャンプ中からの実戦で打率・273、4盗塁と持ち味の足をアピールし、首脳陣の評価を上げてきた。それだけに、本人とってもチームにとっても痛い故障離脱だ。
「本人が一番つらいだろうし、チームも走れる人がいなくなるのは痛い」と久慈コーチ。今は、他の若虎の奮起に期待するしかない。