メッセ4戦連続無失点で開幕投手も視野
「オープン戦、阪神2‐1中日」(6日、甲子園)
今年の甲子園初陣。メッセンジャーが貫禄を見せつけた。先発して4回無失点。紅白戦を含めて実戦4試合連続無失点となった。頼れる助っ人は、開幕投手が決定的な能見がWBCの影響で調整が間に合わなかった場合に備え、3月29日の開幕・ヤクルト戦(神宮)での先発を視野に入れた。
「機会をいただければ光栄。特別な権利だし、経験すればいい機会になる。現実になればベストの投球をするだけ。日本でベストのピッチャーになるために来たので、機会を与えられればうれしい」
WBC日本代表が決勝に進出した場合、能見は3月20日(日本時間)まで代表として戦う。帰国後の調整期間が短い上に、状態も悪ければ、ほかの投手に大役が回ってくることになる。2年連続2桁勝利を挙げている実績と、今年の調整過程を考慮すればメッセンジャーが最有力となる。それを、今年の甲子園初マウンドでも証明した。
初回、大島は、2球目にこの日最速の146キロで追い込むと「きょう一番よかった」と振り返る内角へのスライダーで空振り三振。初対戦の新外国人にも“先制パンチ”をお見舞いした。初回2死一塁で4番・ルナを見逃し三振。二回無死では、5番・クラークを空振り三振に仕留めた。
「すごく調子は良かった。相手にもいい印象を与えられたと思う。0点に抑えられてよかった」。和田、井端以外は主力が並んだ中日打線を四回まで46球で2安打に抑えた内容に胸を張った。
実戦で計12回を投げて失点はない。和田監督は、能見に引けを取らない信頼感を口にした。「本人はそのつもり(開幕投手という気持ち)でやってくれていると思う。(能見に)何が起こるか分からないので、そういうところでも順調に来ている」。開幕直前に“有事”が発生しても心配ない。猛虎には安定感抜群のメッセンジャーがいる。