関本弾で5連勝!セV03年以来の吉兆

 「オープン戦、阪神6‐3ロッテ」(8日、甲子園)

 阪神・関本賢太郎内野手(34)が8日、ロッテ戦で、2013年度の甲子園1号ホームランを左翼席へ放ち、これが決勝点となった。チームはこれでオープン戦5連勝。控え組主体で臨んだ一戦で、今季も右の代打として期待されるプロ17年目のベテランが、存在感を際立たせた。

 13年度の甲子園1号アーチは、福留でも、良太でも、コンラッドでもなく、プロ17年目の選手会長だった。

 同点で迎えた七回1死無走者。関本が腕をたたんで、内寄りの134キロ直球を振り抜いた。高々と舞い上がった飛球が浜風に流され、左翼ポールを巻いてスタンドイン。無表情でダイヤモンドを回る背中が頼もしく映えた。

 2ボール1ストライクのバッティングカウントから、円熟味を増した技術がさえた。「タイミングを取れたのは良かった」。試合後、本塁打に関するコメントはひと言。それでも「結果」を出した安堵(あんど)感は表情ににじみ出た。和田監督は「控え組がいい状態でいるので、相乗効果を生んでいる。関本も危機感を持ってやってくれている」と、ベテランの衰えない気概をたたえた。

 西岡、大和を休養させ、1番にコンラッドを据える変則オーダーで臨んだオープン戦ならではの一戦。二回にこの日1軍昇格した浅井と中谷が単打でチャンスをつくり、鳥谷の代役で遊撃を守る黒瀬の三塁打で2点を先制した。四回は中谷の四球を日高がつなぎ、荒木の適時打でリードを拡大。六回に同点に追いつかれたが、七回に“右の神様”が若手から主役の座を奪った。

 関本は春季キャンプで本隊の宜野座村野球場を離れ、隣町の金武町で桧山、新井、藤井彰と隔離キャンプを張った。あえてスロースタートを選択したが、焦りとは無縁。良太が2年連続でキャンプMVPに選ばれると、「え~!もっといい選手がいるよ!」と、冗談交じりにブーイング。奈良育ちで同郷の西岡を積極的にチームの輪に入れるなど、リーダー役として陰で雰囲気作り。離れていても、「結束」に貢献していた。

 八回、左膝に死球を受け、ベンチへ退いた。「膝?激イタ…。明日以降の影響?あるわけない」。関本が大事に至れば、戦力の損失以上の影響がある。34歳の大黒柱は今年も元気だ。

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