藤井彰、藤浪の黒星消した男前同点打
「オープン戦、阪神2‐3日本ハム」(9日、甲子園)
夫を支える女房が味わい深い仕事をこなした。阪神・藤井彰が五回、藤浪の甲子園不敗伝説を継続させる同点の中前適時打。三回に先制点を許した黄金ルーキーの黒星を消し去った一打。相変わらず、男前やのぅ。
五回、2死三塁。高めに浮いた142キロのツーシームを完璧に仕留めた。三走・福留を本塁へと招き入れた中前への鋭いライナー。通算防御率0・46の天敵・ウルフを打ち砕き、藤浪の傷痕を見事に“補修”した。
「まだオープン戦ですからね。これがシーズンで打てるように、また頑張りますよ」。今年37歳を迎えるベテラン。本番はまだ3週間先。一喜一憂はしない。ただ、藤浪見たさに集まった観衆の脳裏と目に、藤井彰の献身ぶりも刻まれた。頼れる恋女房として、男前の道を進む。