虎が報徳学園・乾をドラフト上位候補に
阪神が今秋ドラフト上位候補に報徳学園の146キロ右腕、乾陽平投手(2年)を挙げていることが11日、わかった。キレのある速球、制球力に定評がある好投手だ。
昨年春からベンチ入りし、公式戦登板経験は豊富。昨秋の近畿大会で準優勝し、今春のセンバツ出場権をつかんだ。同準決勝では、大阪桐蔭に7回1安打完封でコールド勝ち。内角攻めを貫き、森友哉捕手ら昨夏の全国優勝メンバーが数多く残る強力打線を抑えた。
学業成績も優秀で大学進学の可能性もあるが、球団関係者は「進学とは聞いていない。高校生であれだけの球を投げる投手は貴重」と評価。阪神・中村GMは年明けのスカウト会議で「今は高校生の方がよく練習する感じがする。昔と違い、試合に投げるまで時間もかからない」とし、高校生も即戦力になり得る考えを持っている。3月に入って初の対外試合も佐野統括スカウトらが視察。今後も密着を続ける。
阪神は近年、秋山や岩本ら10代で1軍勝利を挙げた高卒右腕を育てている。他球団でも昨年のソフトバンク・武田、楽天・釜田ら高卒新人の活躍が目立つ。まして地元西宮市内の強豪校のエースとあれば、スーパールーキー藤浪とともに、ファンの心をつかみそうだ。中日、広島なども乾を高く評価しており、センバツでのピッチングが注目される。