岩本、背信4失点…開幕ローテに黄信号
「オープン戦、阪神0-8ヤクルト」(13日、甲子園)
背信の投球だった。オープン戦2度目の先発となった阪神・岩本が4回7安打4失点。制球が定まらず、107球を費やした。苦味しか残らなかったマウンド。ずっと追いかけてきた開幕ローテ入りに、黄信号がともった。
投げ込む球がことごとくストライクゾーンから外れていった。初回、2連続三振のスタートも波に乗れない。安打と2四球で満塁のピンチを背負う。ここは何とか無失点に抑えたが、既に35球を投じていた。
「狙いにいったところがボールになった。きょうは決め球がなかったです」と岩本はうつむいた。打者23人中、3ボールになったのが8度。これでは勝負にならない。投球のテンポが悪くなり、西岡の失策も出るなど、守備のリズムを崩す原因にもなった。
カウントを悪くして痛打される。その繰り返しにベンチの中西投手コーチの表情は険しくなった。試合後の和田監督も「あれだけボール先行では」と嘆いた。この日の3四球を含め、ここ3試合で12イニングを投げ10四球を与えている。投げ合ったヤクルト先発の小川は5回68球で無四球。岩本が「カウントを悪くしてダメになった」と反省したように、その差は歴然だった。
2軍戦では白仁田が好投した。12日には榎田が結果を残した。岩本について中西コーチは「(オープン戦の)最後まで投げさせるよ」と話したが、状況は厳しい。初の開幕1軍を目指す3年目右腕は、がけっぷちに立たされた。