榎田、5回0封!開幕ローテ“ゲッ投”

 「オープン戦、ヤクルト1-0阪神」(18日、神宮)

 走者を背負っても崩れない。本来の持ち味を発揮した阪神・榎田大樹投手(26)が、5回を投げて4安打無失点。ピンチにも動じない粘りの投球で、プロ入り初となる開幕ローテーション入りを決めた。これでローテ6枠すべてが確定。榎田は開幕2カード目となる中日戦(京セラドーム)での登板が予想される。

 自力で道を切り開いた。冷静に丁寧にコースを突いて5回無失点。「内容を気にせずに0点で抑えることだけを考えていた」。結果を求めたオープン戦初登板で、開幕戦で対戦するヤクルト打線をほんろう。榎田が先発ローテ6番目の座を手中に収めた。

 強風が吹き荒れた神宮。練習中から対策を講じていた。フリー打撃で飛球が伸びることを確認すると「風が強いので高めに甘く入ると(スタンドへ)持っていかれると思った。フライだと伸びるので、ゴロを打たせた方がいいと思った」。徹底して低めを突いた。

 丁寧に投げた結果、最速は141キロ。4四球を与えて毎回走者を出し、5回で97球を要した。初回2死一、二塁、三回1死満塁のピンチも背負った。だが、昨季まではリリーフで修羅場をくぐり抜けてきた左腕。本塁だけは踏ませなかった。

 風の影響で変化球が曲がり過ぎることが分かると「ランナーがいない時は5、6割の力で投げて力配分をした」。力任せではない頭脳的な投球で、先発としての責任イニングを投げ抜いた。

 前回登板は12日の2軍教育リーグ・ソフトバンク戦(鳴尾浜)。今回が先発転向後初めて中5日での登板だった。「1日しかブルペンに入れないので、1日で調整しないといけなかったのは難しかった。その中でゼロに抑えられてよかった」。開幕前にシーズンでも想定される登板間隔で結果を出したことは、大きな自信となった。

 昨年9月に左肘遊離軟骨の除去手術を受け、今年の実戦は2試合連続失点で出遅れた。それでもここ3試合は13回0/3連続無失点。猛アピールを続ける左腕を和田監督も評価した。「きょうは非常に粘り強く投げていたと思う。本来の持ち味が出て0点に抑えたわけだから決して悪くない。候補に入ってくる」と開幕ローテ投手として期待を寄せた。

 このまま開幕を迎えれば2カード目、4月4日の中日戦(京セラ)で登板することになる。「監督やコーチが評価することなので、僕は任されたところで投げるだけ。きょうは球数や四球が多かったのは修正しないといけない」。先発ローテ入りを確実にしても、まだ課題は残されている。榎田はマウンドを降りても冷静に次回登板へ目を向けた。

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