福留“先輩”の教え 鳥谷よ切り替えろ
阪神の福留孝介外野手(35)が19日、WBCを戦い終えた鳥谷敬内野手(31)に対してシーズンで結果を出すために、気持ちを切り替えることの重要性を説いた。自身は06年に第1回WBCで優勝に貢献し、シーズンでは首位打者に輝いた。その経験を基に日本代表の後輩へ“成功論”を語った。
日の丸を背負って戦った充実感も、WBCで3連覇を逃した悔しさも、今は胸の内に秘めた方がいい。開幕までは技術よりも気持ちの調整が重要になる。福留が鳥谷に自身の経験則を送った。
「割り切ることが大切。これはこれ、あれはあれ、と切り替えてやることだね」
福留は中日に在籍していた06年に第1回WBCに出場。3番として期待されながら結果が出ず、スタメン落ちも経験した。それでも準決勝・韓国戦で代打2ランを放つ活躍を見せて初優勝に貢献。開幕前にこれ以上ない興奮を味わった。
燃え尽きてもおかしくない状況だったが、シーズンでは打率・351で2度目の首位打者に輝いている。余韻に浸るのもそこそこに、シーズンへと気持ちを向けたことが好結果へとつながった。この日帰国した鳥谷も、29日の開幕まで短期間での再調整が求められるだけに、まずはメンタル面を整えることを願った。
第1回WBCのメンバーとして今大会の日本代表もねぎらった。「全力でやった結果だから仕方ない。誰が悪いというわけじゃない。相当のプレッシャーの中でやってたわけだから。経験したことで必ずプラスになることがある」。高松遠征には帯同せずこの日は静養した背番号8。侍ジャパンの活躍に刺激を受け、再びシーズンへ気持ちを奮い立たせた。