開幕4番は良太に決定!鮮やか2安打

 「オープン戦、阪神2‐4広島」(20日、レクザム)

 2013年開幕4番は良太に決まった。阪神・新井良太内野手(29)が「4番・三塁」で出場。チームはオープン戦4連敗となったが、2安打1打点と気を吐いた。本来の4番最有力候補だった兄・新井貴浩内野手(36)は「5番・一塁」でオープン戦初出場。1安打を放ったものの、和田豊監督(50)は4番に新井良を据える方針を固めた。

 ここぞの場面で打つ‐。それが4番に求められるものだ。新井良が見事に体現してみせた。

 3点ビハインドの四回。大和の右前打と敵失で無死一、三塁の絶好機を迎えた。鋭い眼光で広島の先発・中崎と対峙(たいじ)。1ストライクからの2球目、内角高めの球で体を起こされた。仕切り直して打席にゆっくり入る。直後、3球目の外角低め138キロ直球を踏み込んで拾い上げた。打球は右翼線へ舞い上がる適時二塁打となった。

 「しっかりと準備をして臨んだ結果が、ああいう形になって良かった」。淡々と振り返る姿は堂々としたものだ。4番としての自信が着実に備わってきている。

 頼りになる打者に成長した背番号32に、和田監督も主砲としての信頼を寄せる。4番が固まりつつあるという問いに「そやな。そうです。それ以上でもない」と語った。

 この日、兄・貴浩がオープン戦初出場。右肩痛からの復活を目指す中、二塁打を放ってアピールした。それでも指揮官は主砲の座を弟に託すことを決断した。

 練習試合なども含めた今年の対外試合では、23試合すべてで4番を務めてきた。打率・321、13打点と好成績。オープン戦に限れば14試合で打率・340、8打点だ。「きょうもしっかり結果を出している。ずっといい状態を続けている」と和田監督に迷いはない。

 指揮官は常々、打線は4番を決めてからと語っていた。その4番が決定したことで、新たな猛虎打線が間もなく固まる。メジャー帰りの西岡、福留。新助っ人のコンラッド。そこにWBCで侍ジャパンをけん引した鳥谷も加わる。マートンや大和も含め、他球団を震え上がらせる強力打線になることは間違いない。

 昨年12月、OB総会の壇上で新井良は宣言した。「こういう会で監督がいつも謝られているので、来年は監督に胸を張って行事に出ていただけるようにしたい」。今季はチームの柱として、この決意をバットに宿す。

 八回の第4打席では広島のミコライオと対戦。143キロの直球をフルスイング。左翼頭上を低い弾道で越える安打を放った。会心の守護神撃ちに「あの速い真っすぐを一発打ったのは収穫」と笑みをこぼした。真の4番に成長した新井良が、虎を8年ぶりの頂点へと導く。

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