安藤“復肩”2回0封!中継ぎ救世主だ
「オープン戦、阪神2‐4広島」(20日、レクザム)
阪神・安藤が2番手でオープン戦に初登板。2回を2安打無失点に抑えた。故障が相次ぐ中継ぎ陣の救世主となるべく、ベテラン右腕が存在感を猛烈にアピールした。
今年初の1軍舞台。出番は3点ビハインドの四回に訪れた。試合開始前から雨が降りしきり、ぬかるむマウンドでの投球となったが、プロ12年目を迎える右腕は顔色一つ変えない。冷静沈着に己の仕事を遂行した。
1死から鈴木将に中前打を浴び、ボークで二進を許すが菊池を三ゴロ、丸を141キロ直球で見逃し三振に仕留める。続く五回は1死一塁から松山を外角低めに沈む変化球で二ゴロ併殺打に料理。お手本のような投球で窮地を脱してみせた。
「リリーフはゼロに抑えることが仕事。最低限の仕事はできた」と笑う。2月の2軍・安芸キャンプ中に患った左太ももの張りで出遅れ、15日のウエスタン教育リーグ・中日戦(ナゴヤ)で実戦復帰を果たしたばかり。「もう張りはない。いい感じできている」と、開幕を前にしっかりと調子を上げてきた。
和田監督は「安定感がある」と評価。中西投手コーチは「あれぐらい投げられれば十分。セットアッパーとしても」と合格点を与え、福原、久保につなぐ役割についても「任せられる。経験が大きい」と期待をかけた。安藤は03年にセットアッパーとして51試合に登板し、防御率1・62の活躍でチームのリーグ制覇に大きく貢献している。
「経験は若手に唯一勝てる点だからね。そこはフルに活用したい」と安藤。中継ぎの筒井と渡辺が肩の違和感で離脱している現状を踏まえ、「与えられる仕事はリリーフになると思う。期待されていると思うので、期待に応えられるようにしたい」と力を込めた。
ただ開幕を中継ぎで迎えるのは03、04年以来で、「調整の仕方を忘れている」と苦笑い。9年ぶり“職場復帰”へ、急ピッチで勘を取り戻す。