藤浪、ついに見参の“聖地”で初星誓う

 聖地で初星や!!阪神のドラフト1位・藤浪晋太郎投手(19)=大阪桐蔭=が13日、甲子園初登板初先発となる14日のDeNA戦でのプロ初勝利を約束した。この日チームの41イニング連続無失点がストップし、連勝は3で止まった。12日に19歳を迎えたばかりの右腕は「本塁打厳禁」をテーマに、チームを再び上昇気流に乗せる。

 ほどよい緊張感が体を包む。不安も硬さもない。プロとして聖地で初めての真剣勝負を翌日に控えた藤浪は、いつも通り落ち着き払っていた。

 「(甲子園には)何も思わない。ほかの球場と変わらないので」

 狙うのは、連勝が3で止まったチームを再び勢いづけるプロ初勝利。12日に19歳になったばかりの1軍最年少右腕は、静かな口調で快投を約束した。

 聖地との相性の良さが自信の裏付けだ。大阪桐蔭では甲子園で春夏連覇を達成して、聖地では無敗を誇った。プロ入り後も3月9日の日本ハムとのオープン戦で4回1失点(自責点0)。幾多の勝負を繰り広げてきたマウンドに悪い印象はない。

 14日のDeNA戦はプロ3度目の登板となる。初登板初先発した3月31日のヤクルト戦(神宮)は6回2失点。2度目の先発予定だった7日の広島戦(マツダ)は2番手でマウンドへ上がり、4三振を奪って2回1失点だった。

 今回は14日ぶりの先発になるが「調整が変わらなかったので、何とも思わない。ベンチ入りが一回多かっただけで、何も変わらない1週間を過ごしたので」と気にする素振りはなかった。

 甲子園の練習では和田監督が見つめる前で、ブルペンで50球を投げた。「良くも悪くもなかった」と一喜一憂することなく最終調整を終えた。

 ただ、DeNA打線は破壊力抜群だ。ブランコ、ラミレス、多村、中村ら長距離砲がそろっている。「一発がある外国人がいるし、一発の多いチームなので、その辺は気をつけたい」。流れを変える本塁打には細心の注意を払うことを課題に挙げた。

 この日のDeNA戦の初回に岩田が失点し、チーム戦後最長の連続無失点記録は41イニングでストップ。完敗で勝率5割に逆戻りした。再浮上には若く、勢いのある力が欲しい。藤浪がその担い手となる。

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