藤浪初星の陰に“男前”藤井彰あり
「阪神4-0DeNA」(14日、甲子園)
心地よい疲労感だった。好守に巧打。阪神・藤井彰が藤浪のプロ初勝利をアシストした。「勝っていなかったので僕もプレッシャーだった。甲子園初登板でゼロに抑えられてよかった。なんせ勝ってよかった」とゴールデンルーキーの白星にホッと一息。藤浪に負けない“男前”が口元を緩めた。
守備では五回1死一塁で、二盗を試みた荒波を刺した。「助かるね。初めよりも速くなっているしね」とクイックで投球した藤浪をたたえたが、自身も二塁ベース上へのストライク送球で応えている。バッテリーの呼吸が合って生まれた好プレーだった。
その後も四球を与えるなどボールが先行すると「スキを見せんと向かって来い!!」と喝。19歳右腕を力強くけん引した。
直後の攻撃では追加点を演出した。五回1死一塁。一塁走者の新井が偽装スタートを切る。遊撃・石川がつられて二塁方向へ動くと、藤井彰は低めのボール気味の直球をたたいて、大きく開いた三遊間へ転がした。
石川は何とか捕球したが二塁へ悪送球して1死一、三塁とチャンスを拡大。藤浪のスクイズ、西岡の適時打につなげる技ありの遊撃内野安打だった。
藤浪の可能性はミット越しから感じ取っている。「1勝して、これから技術的にレベルアップしてくれると思う」。どれだけ成長するのか。次回のコンビ結成が待ち遠しそうだった。