良太あるぞ!「6番・一塁」で先発復帰
左太もも裏の肉離れで2軍調整中だった阪神・新井良太内野手(29)が15日、1軍に合流した。再登録される16日の巨人4回戦(東京ドーム)で、和田監督が試合前練習を見てゴーサインを出せば、「6番・一塁」で先発復帰を果たす可能性もある。
良太は1軍に招集された意味を理解している。自身離脱後のチームは4勝2敗1分けと上昇気流に乗った。故障箇所、長丁場を考慮すれば、最短復帰を急がなくてもいい状況ではある。再登録に慎重姿勢を示していた和田監督が、それでも新井良を巨人戦で必要としたワケは言わずもがな、勝負強い打撃とチームを鼓舞する存在感だ。
「与えられたところでしっかり仕事ができるように頑張りたい。守備でも?そこは首脳陣の方に聞いてもらわないと分からないけど、そう判断して呼ばれたんだと思っている。準備をしっかりして勝利に貢献したい」
午後2時半に新大阪駅の改札に入るとすぐに報道陣に囲まれ、カメラのフラッシュを浴びた。その場に足をとめた新井良は丁寧な口調で質問に応じ、使命感を語った。
5日の広島戦(マツダ)で走塁の際に左太もも裏を痛め、6日に出場選手登録を抹消された。7日から鳴尾浜と甲子園の球団施設で超音波、電気、針などの治療器を駆使。権田トレーナーと二人三脚でリハビリを行い、13、14日の育成試合2戦では本塁打を含む好結果で復調を誇示した。一塁守備でも復帰に支障のない軽快なプレーを披露し1軍招集が決まった。
一方で首脳陣は慎重姿勢を崩さない。この日、空路移動した和田監督は「練習を見てからだね。(東京ドームは)人工芝だし、まだ本当に何も決めていない」と、伊丹空港で新井良の起用法に言及し、試合直前の動きで先発復帰の可否を判断する意向を強調。黒田ヘッドコーチも「再発は困る。ちゃんと練習を見てからでないと」と拙速にゴーサインを出すつもりがない認識を明確にした。
「監督がそういう決断で(開幕4番で)使ってもらったので、離脱したのは申し訳ないという思い。そういう意味でも、これから挽回していきたいと思っている」
新井良にとって今季初の巨人戦。いやが上にも胸は高鳴る。先発復帰なら「6番・一塁」が濃厚か。敵地の虎党が、再出発のコールを心待ちにしている。