能見で球団新記録!G戦連続35回零封中

 東京ドームで巨人3連戦(16日~)に臨む阪神の投手指名練習が15日、甲子園球場で行われた。昨年からG戦は35イニング連続無失点で、あと1イニングで1リーグ時代に樹立した記録に並ぶ。16日に先発予定の能見篤史投手(34)は「ゼロで抑えるのは虫がよすぎる」と自然体を強調。一発が出やすい東京ドームだけに、走者をためて本塁打を最警戒する方針だ。

 ゼロへのこだわりはない。エースの胸にあるのは、勝利へのこだわりだけだ。伝統の一戦で史上初の同一カード3試合連続完封、30回連続無失点をマークした阪神投手陣。昨季最終戦からの5イニングを含めると、16日の巨人戦で初回をゼロに抑えれば、1リーグ時代の47年から48年にかけて記録した36イニング連続無失点に並ぶ。

 それでも第1戦のマウンドに臨む能見は「球場も東京ドームに変わるし、ゼロで抑えるというのは虫がよすぎる」。あくまでも自然体を強調した。前回対戦では甲子園でG打線を完封したが、今回は狭く打球が飛びやすい東京ドームに場所が移る。「球場が変わるから甲子園のようにはいかない」としっかり足もとを見つめている。

 敵地で絶対にやってはいけないこと‐。それは「ランナーをためての一発というのは避けないといけない」と左腕は言う。巨人打線はリーグトップの17本塁打を記録しており、総得点59も他の追随を許さない。目下、東京ドームでは昨季から負けなしの12連勝、今季は1分けを挟んで8連勝中。ここまでの試合展開を見ても、リードされている状況を2ラン、3ランで追いつき、またはひっくり返して相手を押し切るパターンがほとんどだ。

 指名練習に参加した山口投手コーチも「良い意味での割り切りがあった方が、良い結果は出る」と語った。ゼロを意識することで四球を与えて走者をためるよりは、ソロ本塁打ならOKくらいの気持ちでマウンドに立つ。東京ドームは味方打線の援護も期待できるだけに、試合を壊さないことが先決だ。

 指名練習に参加した能見は、キャッチボール、短ダッシュなどで汗を流し、東京へ移動。前回は初回からフルスロットルで飛ばしていったが「それは変わらない」と力を込めた。山口投手コーチも「一回の攻防が大事。流れをつくってほしいな」と期待を寄せる。

 巨人戦で2戦連続完封を達成したのは85年のゲイル。日本人なら79年の小林繁が最後。データが示すように2試合連続で宿敵を封じ込めるのは、容易なことではない。それでも最少失点で乗り切っていけば必ず、勝つチャンスは生まれる。チームの勝利を最優先に考え、能見はその左腕を振り抜く。

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