16人連続凡退…コン砲外し打線組み替え
「巨人4‐2阪神」(16日、東京ド)
最大級の警戒を払っていた一発に沈んだ。今季4戦目で、宿敵に初めて与えた得点が決勝弾。序盤のリードを一気に吐き出し、今季初となるカード初戦黒星発進。巨人の本拠地連勝に待ったを掛けられず、和田虎が勝率5割に逆戻りだ。
虎将の嘆きは逆転された後の攻撃に向けられた。四回から打者16人が連続で打ち取られた。直球主体の配球に切り替えた阿部の術中にハマった。九回、1死から新井が左前打で出塁し、2死後の代打・新井良に一発同点の望みを託したが、投ゴロで膨らみかけた風船はしぼんだ。
「ひっくり返された後にもう1回いかんと。まだ反発力が足りないな。もう1回引き戻さないと」。失った流れを取り戻すためのパワー不足。「このままではいかん」と指揮官は打線の組み替えに踏み切る可能性を示唆した。
コンラッドの不振が頭痛の種だ。4打数無安打、2三振。「ボール球を振るようになってきとる」と水谷チーフ打撃コーチ。フリー打撃終了後に通訳を交えて助言を授けたが、弱点を攻め続ける日本野球に苦しみ、低めに落ちる変化球にバットが止まらないケースが目立ってきた。
相手投手の左右に影響されない両打ちも、確率が上がってこなければ、利点とは受け取れない。「振り返りたくない状態」と和田監督。開幕から15試合。慣れと復調を待つのか。挑戦者である以上、説得力のある英断も時に必要だ。