良太、豪快1号!完全復活?に「はい」

 「DeNA5‐10阪神」(26日、横浜)

 良太の一発が、虎に今季初の2桁得点を呼び込んだ。阪神は三回に大和の左線二塁打などで2点を先制すると、四回に新井良太内野手(29)が今季1号を豪快に左中間席にたたき込んだ。五回には鳥谷の右越え2ランなど打者10人で一挙6点。これで今季の金曜日は5戦5勝だ。この勢いでゴールデンウイークを貯金週間にする。

 タイミングは完璧。無駄のないスイングで振り抜くと、バットを高く放り投げた。ファンが待ちこがれた弾道が夜空に描かれる。オープン戦、公式戦を含めて131打席目。新井良がついに今年初本塁打だ。

 「ほっとしたというか、早く一本欲しいなと思っていたのが正直な気持ちだった」

 四回1死二塁。高崎の低めのスライダーを上からたたきつぶした。感触は抜群。激しい衝突音が球場に響いた。「芯だったし、入るなとは思った」。勢い良く飛び出した白球は長い滞空時間を経て、黄色く染まった左中間席に突き刺さった。

 チームの金曜日5連勝を大きく引き寄せる一発。和田監督も笑みが絶えない。「待望の一発だったね。オープン戦でも一本も見ていなかったからね。本人も気になっていただろうし、やっとだね。本当に『いつ打つねん』という毎日だったからね」とジョーク交じりでたたえた。

 プロ8年目の今季は初めて開幕4番を任された。しかし、わずか7試合目の5日の広島戦(マツダ)で走塁中に左太もも裏を肉離れ。結果を残せないまま6日に出場選手登録を抹消された。

 ただ、状態は悪くはなかった。リハビリを経て16日に1軍に昇格。20日のヤクルト戦でスタメンに復帰してからは快音が止まらない。この日の一発で6試合連続安打。五回1死一、二塁では右前打を放って、今季4度目のマルチ安打を記録した。「自分の練習というか、しっかり準備をして臨むスタイルを貫きたい」と浮かれた様子はない。

 今季は今後の野球人生を分ける1年になるかもしれない。06、07年に中日でともにプレーした福留は開幕前、成長を認めた上で期待を寄せていた。「あいつが1年間、頑張って4番に座り続けたら来年はガラッと変わる。勝負の年だな」。負傷離脱後は4番を外れて7番に座っている。だが、このままレギュラーとして出場し続ければ、ほぼ1年間1軍で戦うこと自体が新井良にとっては初体験。今後も全ての試合が重要になる。

 チームにとっても価値ある一打となった。ムードメーカーが乗れば勢いも一気に増す。ヒーローインタビューでは完全復活か、と問われて「はい!!」と力強く返答。大型貯金へ向けて欠かせぬ大砲が上昇気流に乗った。

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