前夜の大勝一転…虎打線わずか1得点
「DeNA9‐1阪神」(27日、横浜)
猛打爆発の残り香はなかった。序盤の大量失点にキバをもがれた猛虎打線。大勢が決した八回に1点を奪うのがやっとだった。劣勢を盛り返す反発力のなさを阪神・和田監督は嘆いた。初のビジターカード勝ち越しはお預け。冷たい夜風が肌に染みた。
二回までに6点を失った。それでも7イニングの攻撃を残していた。今年の阪神なら…。少しばかり抱いていた期待は、木っ端みじんに打ち砕かれた。三回、無死一塁で鶴の送りバントが併殺となり、四回、1死満塁では新井が空振り三振に倒れた。好機を逸し、逆に追加点を奪われた。
「何回も言うようだけど、先に点を取られた時の反発力が足りないな。先行した時は、うまく逃げ切るんだけど」と和田監督。水谷チーフ打撃コーチも「(六回までに)8点取られて9点取るのは難しいけど、3点、4点でも返していかないと」と凡打が無造作に映った連鎖に顔をしかめた。
大勝を収めた昨夜、虎将はDeNAの粘りをこう評した。「10‐0から5点返してくる元気がある」と。一夜明け、「ああいうのが今日につながったんじゃないか」と続けた。
タテジマが奪ったせめてもの1点。「次につながる1点。つなげないといけない1点」と声を張った。明日に生きる敗北なら苦渋の思いで涙をのむ。糧にならない敗北に意味はない。