頼れる女房!藤井彰V犠飛&好リード
「DeNA3‐5阪神」(28日、横浜)
勝たせてあげたかった。そんな女房役の思いが左翼に飛んでいった白球に詰まっていた。徹底的に内角を攻められながらも、うまく打ち返した阪神・藤井彰。同点の六回、1死一、三塁から放った勝ち越し犠飛が、大きな決勝点となった。
「あの段階ではどちらに転ぶか分からなかったので。点を取ることができてよかった」と笑みを浮かべて振り返った。簡単に2ストライクと追い込まれたが、何とかファウルで粘った。9球目、内角高めのボールに対し、詰まることなく左翼へ打ち上げてみせた。
リードでも中盤以降、カットボールを主体に切り替え、藤浪本来の力を引き出した。「あそこ(三回)から崩れないのが、藤浪のいいところ」。19歳が“松坂超え”を実現できた背景に、女房役の献身的な貢献があった。