「ＤｅＮＡ３‐５阪神」（２８日、横浜）

　その効果は絶大だ。和田監督からの助言を受けた阪神・新井が、どちらも得点の呼び水となる２安打を放てば、弟・良太も負けじと２安打を記録。複数安打の兄弟そろい踏みで、今季初のビジター３連戦勝ち越しに貢献した。

　まずは二回。福留の先制２ランの直後、新井が三浦の外角スライダーを左前に運ぶ安打で出塁。続く良太は「いい投手なので初球から行かないと苦しくなる」と初球の外角スライダーを捉えた。右中間を突破する二塁打で、兄を３点目のホームへ迎え入れた。

　さらに同点の六回１死では、新井が三浦の直球にバットを折りながら右前打。良太の右前打で三塁まで進み、藤井彰の左犠飛で決勝のホームイン。新井兄弟の活躍で、天敵・三浦を攻略した。

　前夜は４打数無安打２三振だった新井。この日、試合前練習で和田監督から、踏み込んだ際に左肩が入りすぎている打撃フォームの欠点を指摘されていた。その助言を生かしての活躍だ。

　新井は「（三浦の）失投かな」と謙そんしたが、指揮官は「今日に関しては、三浦の外の真っすぐ、スライダーにうまく対応できていた」と、内容に及第点を与えた。

　新井は八回の打席では自打球を右膝に受けたが「大丈夫。これで９連戦が３勝３敗。また明日から頑張ります」と力強く話した。兄弟がもたらした勝利の勢い。２９日からの聖地での戦いへとつなげる。